ご近所めぐり(2)ちょっと足をのばして

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目黒川の桜。

どこが「ご近所」だ!?
小田急線とは縁もゆかりもないところではないか、と言われてしまいそう。
その理由は最後に。

4月5日、池尻大橋から中目黒を経て、目黒駅まで延々一万歩以上、川沿いの桜並木を歩きました。

池尻大橋をスタートしたのが11時。
途中でお昼をとって、オープンしたての美術館に寄り、目黒まで歩く計画です。

うかうか歩いていたのですが、
「さっそくブログに書く?」と、同行のMayさんに聞かれ、
おお、すっかり忘れておった、ならば写真の1枚なりとも、と、慣れぬ手つきで携帯を操ったのでした。

先週の土曜日は、なかなかの強風。
週が明けて火曜日は、なんと春の嵐。
翌水曜日は、一転快晴、なれど風強し。
そして木曜日の今日もまた。 桜祭の提灯が、風でこんがらかりそうです。

これだけ風の日々が続いたのに、つぼみの桜とは、実に強靱。
今日のあたたかな日差しに、目に見えてほころんでゆきます。

立ち寄ったビストロではお喋りをしすぎたようです。
午後ふたたび花人の流れに加わったときには、すでに満開の風情すら。

  花人の眩しさうなる顔ばかり      正子

 
中目黒を境に、目黒川は随分と表情を変えます。
昔、舟が着いたという場所は、工事中で覆われていましたが、
別の川と合流しているのでしょうか、そこから急に川幅が広くなり、流れもゆるやかになります。

そのあたりにほんの少し、提灯のとぎれる場所がありました。
人も少なく、心なしか花が静かに仰がせてくれる風情でした。

目黒駅近くの雅叙園に落ち着いたころには、皆、脚がまさに棒。

お喋りばかりで句帳を取り出すこともなかったのですが、ここでやはり句会をしておこうということに。
半分眠りそうになりながら(いえ、ほんとうに意識の飛んだ数秒から数分がありました)、むりやり5句。

夕刻、目黒駅へ向かう坂の桜は、やはり風に巻かれつつ、満開となっていました。

  打ち合ひて風のさくらとなりにけり   正子

目黒駅は、私が学生のころ、2年間通学に使っていた駅です。
すでに30年以上昔のことゆえ、面影を探すほうが大変なほど、駅界隈は変わっていました。
それでもときどき「遺物」を発見することもあって。

  さまざまのこと思ひ出す桜かな  芭蕉

電車に乗り込みながら、そんなことを思ったことから、いきなりの定義破りに及んだ次第です。

                                                (髙田正子)


                         ♪
                         ♪
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by shinyurikara | 2012-04-07 20:44 | ご近所めぐり  

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