鎌倉あるき(2)実朝の山桜

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2012年4月13日、北鎌倉六国見山(ろっこくけんざん)頂上の山桜。

麓の住宅街から、急な石段をのぼり、さらに坂道をのぼり継ぐと、小さな展望台に出ます。
その最後の数段をのぼりきると、真正面に、この花の頂きがありました。

よいしょ、こらしょ、どっこら……わあ!

と、こんな間合いです。

六国見山は山桜の山ですが、花を見ながら、というより、大樹の幹を見ながらのぼってきていますから、いきなり花の頂きと真向かうことになって、息を呑みました。

展望台から南を見ると、向かいにも花の山。
左手にすこし霞んで光っているのは由比ヶ浜のあたりです(全然それらしく写っていませんが、そうなのです)。

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鎌倉の山桜は、吉野の花を愛でた実朝が移植させたものの末裔と、同行のJuneさんが言っています。
若くして散った実朝ですが、その子孫がこんな形で遺っているのだと思いました。

  実朝のさくらの裔の盛りなり  正子

  実朝の花のふぶける潮かな

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反対側は横浜方面。ベイブリッジが見える……らしいです。

六国見山とは、文字通り六つの国を見られる山の意だそうですが、
「けんざん」の音が、何とはなしに面白いです。

六国は、ここ相模とお隣の武蔵、伊豆、駿河、海を隔てた安房、上総でしょうか。
展望台から海に向かって右手には、首まで霞に浸かった富士山が、
頂きのみを見せていました。

  花びらを六つの国に飛ばすとや  正子

山を下りて仰ぐと、頂上の展望台のあたりは、富士山よりも白いほど。
つい先ほどまで、まさに山桜又山桜の中にいた私たちだったのでした。

                                         (髙田正子)


 
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by shinyurikara | 2012-04-15 16:52 | 鎌倉あるき  

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