故きを温ね(12)亀岡八幡
2012年 10月 19日
10月18日(木)、朝までの雨は出かけるころにはあがりました。
でもまだ限りなくあやしい空模様なので、
携帯用ではなく、さっとさせる長い傘を持っていくことにしました。
日傘もそうですが、畳んであると、ちょっとだからまあいいか、とすぐに横着をする私です。
すっかり色黒になってしまったのは、そのせいかどのせいか……。
待ち合わせの市ヶ谷駅には、遅くもなく、早過ぎもせず到着。
既にお一人お待ちです。
今日の目的地亀岡八幡は、駅を西側に出て北へ。神田川を渡ってすぐのところです。
ここは、今年22周年となった藍生が、なんと1周年を迎えたころに、連衆が寄った場所のようです。
『廣重江戸名所吟行』(小学館)の該当ページに、
郁子あをき一周年を禱りけり 杏子
という主宰の1句を見つけました。
「初々しいころ」と言ったら、「いや、猛々しいだろ」とどなたかが。
当時の私は大阪暮らし。
今では21歳になってしまった長女も、まだふにゃふにゃしていました。
猛々しい(?)ご一行とは縁無く過ごした日々でした。
急坂を上がらねば御利益は期待できないものなのか、ここの八幡さまの階段も短いながらなかなかです。
途中左手に小さなお稲荷さま。「茶の木稲荷」とは佳き名前です。
茶の咲いて茶の木稲荷に続く坂 正子
八幡さまには狛犬さんが2対いました。最初に出迎えてくれたのがこちら。
さっきまで帽子を被っていたようだ、とか、赤塚不二夫のキャラみたいだ、とかみんな好き放題に。
ふと足元を見ると、桜紅葉の落葉。
仰ぐと他はまだ青々しているのですが、やはり秋も終わりにさしかかっているのです。
ご本殿の前には、一叢薄。
金色の雨あがりたり薄の穂 正子
20年前のご一行は、御濠端を四谷のほうへ吟行して行ったようですが、私たちはずっとここで、湧いて出る蚊を払って過ごしました。
温暖化時代の秋の蚊は、それこそ猛々しいのですが、さすがに晩秋ともなると魂が抜けかかっています。
刺されたり影のやうなる秋の蚊に 正子
でも油断は禁物なのでした。
句会を終えると、もう暗くなりかけていました。
今年のカレンダーもあと2枚半。来年藍生は23周年を迎えます。
星飛んで一周年を禱りしと 正子
(髙田正子)
♪
♪
でもまだ限りなくあやしい空模様なので、
携帯用ではなく、さっとさせる長い傘を持っていくことにしました。
日傘もそうですが、畳んであると、ちょっとだからまあいいか、とすぐに横着をする私です。
すっかり色黒になってしまったのは、そのせいかどのせいか……。
待ち合わせの市ヶ谷駅には、遅くもなく、早過ぎもせず到着。
既にお一人お待ちです。
今日の目的地亀岡八幡は、駅を西側に出て北へ。神田川を渡ってすぐのところです。
ここは、今年22周年となった藍生が、なんと1周年を迎えたころに、連衆が寄った場所のようです。
『廣重江戸名所吟行』(小学館)の該当ページに、
郁子あをき一周年を禱りけり 杏子
という主宰の1句を見つけました。
「初々しいころ」と言ったら、「いや、猛々しいだろ」とどなたかが。
当時の私は大阪暮らし。
今では21歳になってしまった長女も、まだふにゃふにゃしていました。
猛々しい(?)ご一行とは縁無く過ごした日々でした。
急坂を上がらねば御利益は期待できないものなのか、ここの八幡さまの階段も短いながらなかなかです。
途中左手に小さなお稲荷さま。「茶の木稲荷」とは佳き名前です。
茶の咲いて茶の木稲荷に続く坂 正子
八幡さまには狛犬さんが2対いました。最初に出迎えてくれたのがこちら。
さっきまで帽子を被っていたようだ、とか、赤塚不二夫のキャラみたいだ、とかみんな好き放題に。
ふと足元を見ると、桜紅葉の落葉。
仰ぐと他はまだ青々しているのですが、やはり秋も終わりにさしかかっているのです。
ご本殿の前には、一叢薄。
金色の雨あがりたり薄の穂 正子
20年前のご一行は、御濠端を四谷のほうへ吟行して行ったようですが、私たちはずっとここで、湧いて出る蚊を払って過ごしました。
温暖化時代の秋の蚊は、それこそ猛々しいのですが、さすがに晩秋ともなると魂が抜けかかっています。
刺されたり影のやうなる秋の蚊に 正子
でも油断は禁物なのでした。
句会を終えると、もう暗くなりかけていました。
今年のカレンダーもあと2枚半。来年藍生は23周年を迎えます。
星飛んで一周年を禱りしと 正子
(髙田正子)
♪
♪
by shinyurikara | 2012-10-19 15:04 | 故きを温ね