2012年 03月 26日 ( 2 )

 

鎌倉あるき(1)ぶるぶるの涅槃会

勝手歩きは、うらうらと佳き日和に、という気分で名づけたのでしたが、
うらうら が うろうろ とか おろおろ になるのは、火を見るよりも明らか。

せめて、あらあら や おらおら にはなりませんように。

鎌倉あるきは、4月を待たず、すでに衝動的にスタートしています。
もとよりブログのブの字も思い浮かんでいなかったので、写真はありませんが、
さかのぼって、初・涅槃会in鎌倉 のレポートから始めます。

 ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・

涅槃会とは、釈迦入滅の日とされる2月15日に行われる法会のことです。
寺によって作法が異なるようですが、涅槃図を掲げて、種々の法事を行います。

涅槃図は、釈迦入滅のさまを描いた宗教画です。
画家による筆致の違いはありますが、いくつかの約束事を正しく踏まえて描かれています。

中央には、北枕に右脇を下にして釈迦が横たわり、
その周りには弟子たちや鳥獣があまた、嘆き悲しんでいます。
沙羅双樹は時ならぬ花をつけ、間に合わなかった薬の包みは傍らに掲げられたまま、
天上から雲に乗って生母・摩耶夫人が馳せ参じ、そしてすべてを見守るように満月が輝いています。

  涅槃図をあふるる月のひかりかな  黒田杏子『花下草上』

という師匠の句を思い出します。

私が訪れたのは、鎌倉駅近くの日蓮宗の寺、妙本寺です。
正面に涅槃図。和尚さまの両脇にふたりの僧侶が坐り、まず三人による誦経が、
そののち和尚さまの講話がありました。

誦経は三つの声のトーンがすばらしくハーモニックで、聴き入るうちにうっとり寝入りそうになりました。
ゆるやかに生が遠のくことを「入滅」と言うのだろうか、などと思いもしました。

涅槃図は15日一日限りで再び蔵にしまわれます。
一年のうちのこの日のみ、この世の空気に触れるのです。

私が鎌倉へ行ったのは、今のカレンダーの2月15日でしたが、入滅の日とされるのは陰暦の2月15日です。
ですから、月は必ず満月(望月)となるわけですが、
陰暦二月如月の望月といえば、この歌を思い出すでしょう。

  願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月の頃   西行

「きさらぎの望月の頃」は花(桜)の咲く候であったようです。

陰暦2月15日は、新暦にすると毎年日にちが変わるのですが、およそ3月から4月にかけての頃。
今年の2月15日は常よりひと月遅れくらいの気候で、
すべての花にさきがけて咲くとされる梅の花すら咲いておらず、
ますますかけ離れたイメージの一日となりました。

  涅槃会にひとつの花もまにあはず  正子

「花ではなく、梅と詠んだほうが今年らしい」と言った人もありましたが、
きさらぎの望月の行事ですから、ここは是非花としたいものです。
桜の意のみならず、一般名詞の花と解していただいてもよいかと思いますが、いかがでしょうか。


(日本経済新聞電子版 2012/3/3 掲載記事より抜粋&加筆  髙田正子)
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by shinyurikara | 2012-03-26 17:15 | 鎌倉あるき  

新しい四月へ

この私がブログとは・・・。

ここにたどり着くまでに、すでにへろへろ、目はぎんぎん、さてどうなりますやら。

四月から、生活スタイルが大幅に変わることになりました。
せっかくなので、吟行三昧の一年を過ごすことにしようと思います。

なまけものなうえ、行き当たりばったりなものですから、脈絡なく、いろいろなものが入ってきそうですが、
とりあえず、

    鎌倉を歩いたとき
    ご近所を(俳句を作りながら)うろついたとき
    その他、少人数三人以上でわいわい歩いたとき

には、書いてみようと思っています。              (髙田正子)


                  ♪
                  ♪
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by shinyurikara | 2012-03-26 14:44