2012年 04月 15日 ( 2 )

 

鎌倉あるき(2)実朝の山桜

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2012年4月13日、北鎌倉六国見山(ろっこくけんざん)頂上の山桜。

麓の住宅街から、急な石段をのぼり、さらに坂道をのぼり継ぐと、小さな展望台に出ます。
その最後の数段をのぼりきると、真正面に、この花の頂きがありました。

よいしょ、こらしょ、どっこら……わあ!

と、こんな間合いです。

六国見山は山桜の山ですが、花を見ながら、というより、大樹の幹を見ながらのぼってきていますから、いきなり花の頂きと真向かうことになって、息を呑みました。

展望台から南を見ると、向かいにも花の山。
左手にすこし霞んで光っているのは由比ヶ浜のあたりです(全然それらしく写っていませんが、そうなのです)。

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鎌倉の山桜は、吉野の花を愛でた実朝が移植させたものの末裔と、同行のJuneさんが言っています。
若くして散った実朝ですが、その子孫がこんな形で遺っているのだと思いました。

  実朝のさくらの裔の盛りなり  正子

  実朝の花のふぶける潮かな

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反対側は横浜方面。ベイブリッジが見える……らしいです。

六国見山とは、文字通り六つの国を見られる山の意だそうですが、
「けんざん」の音が、何とはなしに面白いです。

六国は、ここ相模とお隣の武蔵、伊豆、駿河、海を隔てた安房、上総でしょうか。
展望台から海に向かって右手には、首まで霞に浸かった富士山が、
頂きのみを見せていました。

  花びらを六つの国に飛ばすとや  正子

山を下りて仰ぐと、頂上の展望台のあたりは、富士山よりも白いほど。
つい先ほどまで、まさに山桜又山桜の中にいた私たちだったのでした。

                                         (髙田正子)


 
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by shinyurikara | 2012-04-15 16:52 | 鎌倉あるき  

ご近所めぐり(3)オオカミをさがして〈その1〉

4月14日土曜日。花の雨。

「ご近所に御嶽山のオオカミの護符を貼っているお宅があるんですよ。
見に行きませんか?」
とHeroさんからお誘いがありました。

待ち合わせは、小田急多摩センターの駅でした。
ですがどういうわけか、終点の唐木田まで行ってしまった私。

改札を出て、すっこーんと明るい空を見あげ、
  約束の時刻前とはいえ、誰も来ていないなんてへんよ
と思うのと同時に、
  あああ、どうして私は唐木田にいるの!!!?
慌てて一駅とって返したのでした。

いきなり何をしているのかしら。
幸いすぐ出る電車に飛び乗ることができました。
改札を出てしまったのが、返す返すも悔やまれます。

  終点の明るき雨の花を見に    正子

私たちのグループでは、3月に御嶽山吟行を計画していました。
たまたま と ふと が重なり、瓢箪から駒のように出来た計画でしたが、
山上は雪が降るような天候のまま。
「参道の雪かきは済ませたけれどねえ」と言われるに及んで、
仕切り直すことにしたのでした。

  詳細はグループのHPに近日UP→http://park19.wakwak.com/~haiku575/

そんなある日、パルテノン多摩(多摩市落合)へ出かけたHeroさんは、
歴史ミュージアムの特別展で、山王下講中による御嶽山代参の映像を目にされました。
代参講というのは、講の代表者が寺社に参詣し、護符を受けることです。
伊勢講、熊野講などと聞くと江戸の匂いがしますが、
戦前までは日常的に行われていたようです。
このあたりには、御嶽講のほか、大山講もあった模様。

ですが、特別展の映像は昭和のものではありません。
撮影日は、つい去年の秋に、代参が現実に行われたことを告げていました。

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山王下というのは、駅を挟んで反対側の地名です。
その足で見に行かれたHeroさんは、
何軒かの玄関脇に、たしかに護符が掲げられているのを、しかと目に焼き付けられたのでした。

  
川沿いに雨の花吹雪の中を歩き、幹線道路を渡ったところに、その家々はありました。
代々この地に暮らしてこられた佇まいの家屋に狼が一匹ずつ、
いえ、表に三匹、勝手口にも三匹、坐す家もありました。

  花濡れて冷ゆ狼の護符もまた    正子

古民家に貼られたまま遺っているのではなく、現代の空気を吸って生きている護符。
降りつのる花の雨に濡れながら、立ち去りかねる思いの私たちでした。

  花冷や傘傾けてから畳み    正子


                                          (髙田正子)

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by shinyurikara | 2012-04-15 00:33 | ご近所めぐり