2012年 05月 07日 ( 1 )

 

故きを温ね(2)亀戸天神

2012年5月1日、はじめて亀戸天神の駅に降り立ちました。

このところ、藤棚を見かけるたび、花の具合が気になって仕方がない、という日々を過ごしてきました。
それはMayさんが、今日の藤吟行を企画してくださっていたからにほかなりませんが、
もう1つ理由があります。

隔年で定点観測吟行を行っている座間の公園近くに、立派な藤棚があります。
これだけ長く通っていながら、その花の盛りに一度もまみえたことがありません。
花も縁のモノなのです。
そう思うにつけ、ますます天神さまの藤の花が気にかかってくるのでした。

今年はすべての花が例年より遅めです。
藤の花も例外ではないようですが、かと思うと、白藤にはすでに錆が入っていたりもします。

藤より、境内を埋め尽くす人や、池で羽づくろいをする青鷺、山盛りと言うほかはない大小の亀に、まず目を奪われた私でした。

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まんまん中に青鷺がいる写真を撮ったつもり……。

また、境内の梅の木は、かつて太宰府から移植したという由緒正しきものだそうですが、
どの木も小さな実を結び始めていたのが印象的でした。

  飛梅や江東に実を結びつつ  正子

朝の土砂降りにもかかわらず、初めのうちは日差しにも恵まれた境内でしたが、
昼近く、一天にわかにかき曇り、二度目の土砂降りに見舞われました。

  あかんぼを包んで走る藤の雨  正子
  雨宿りして人親し藤の下

傘が用をなさぬほどの降りようでしたが、濡れたことで、やっと覚醒した感もあります。

吟行ではまず、その日その場所での一期一会をそのまま描写することを試みますが、
「たまたまそうだった」というだけでは物足りないこともあります。
「今」「ここで」詠むのですが、
触発されてどこまで飛べるかということも、吟行の醍醐味の1つに違いありません。

  風越えてゆく藤房をひとつづつ  正子
  水明り届く限りを藤揺るる

                                           (髙田正子)
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by shinyurikara | 2012-05-07 00:13 | 故きを温ね