2012年 08月 28日 ( 1 )

 

てくてく武蔵野(2)古利根

新百合AOI倶楽部のメンバー有志による武蔵野吟行は、まもなく4回目に出かけようとしているところです。

最初はサイト本体にアップしていたHeroさんの吟行記も、ブログで更新していくことになりました。
私の「うらうら」と同様、リンクする形でサイトの1コーナーを構成します。
  参照→ http://tantadoru.exblog.jp/

参加の皆さまの思惑がいろいろで、メンバーの作品をリアルタイムで取り上げることは控えております。
「うらうら」では折に触れ、私の個人的な所感をてくてく記して参ります。

古利根に佇むために春日部へ向かったのは、7月26日(木)のことでした。
竹ノ塚ではるばる感にひたったのはついこの間のことでしたが、
その駅を一瞬にして通過し、降り立ったのはホームがいくつもある大きな駅でした。

片蔭とて無い時刻。
道を渡るだけで、溶けそうです。

『武蔵野探勝』に「軒先に小さい絵馬をかけてある荒物屋」とあるのはこれかな、という店の軒先に、盆飾りが出ていました。
今も荒物屋と呼べはしますが、裏手には蔵が続く大店でした。

そこを抜けるとすぐに川。
「川は遥かに北の方に現はれて、この粕壁の町裏を浸して又遥かに南の方に森の中に隠れ消えて行く。
極めてゆるやかな水の流れである。
流るゝ水の音も無い」
と佐藤漾人が80年前に記した通りの景色が広がっていました。

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  下るとも遡るとも川涼し   正子

鳰の親子を見つけてしばし暑さを忘れた話は、Heroさんのブログ参照。

  鳰の子も負はれて育つとは知らず   正子

 
80年前は「明日から祭礼」だった八幡神社にも寄りました。
今日も見事な緑蔭をなしていましたが、祭は果てた後のよう。
日盛りの道をワープするために呼んだタクシーは、奇しくも同じく3台でした。

  木洩日の木椅子を祭名残とし   正子
  三台に分乗したる油照  

タクシーの運転手氏から、街のそこここに立つ銅像のナゾは伺えましたが、ワープはあっという間に終了。
今度は「新川」沿いに、再びとぼとぼと歩きます。

川面を移りゆく刈藻屑も、藻を潜って泳ぐ村の子も、川向うの麦打も今は無く、
ただ無音の白い土手の道がまっすぐに続いているのでした。

  幻の麦打唄を川向う   正子

                                      (髙田正子)

                      ♪
                      ♪
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by shinyurikara | 2012-08-28 17:39 | てくてく武蔵野